やませと東北地方における日射量

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南北に長く、山が多い日本において、地域による気象特性の違いは大きく、日射条件も例外ではありません。 太陽光発電を考えるときに、地域毎の気象特性を理解しておくことはとても重要です。 ここでは東北地方の太平洋側の気象特性についてご紹介します。

下図は仙台の日射量の月毎の変化を過去4年分(2006年~2009年)示したグラフです。 通常、夏に日射量が大きく、冬に小さくなる傾向がありますが、仙台の7月は夏にもかかわらず かなり日射量が小さくなっていることがわかります。

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仙台の月別日射量(データは気象庁観測による)


東北地方の太平洋側や北海道東部の夏には、オホーツク海の方から冷たくて湿った風が吹き込みます。 この風のことを「やませ」といい、雲や霧を発生させたり、夏にも関わらず気温が低下し、冷害の原因になったりします。 農業や漁業にも影響を与えるようです。

さらに7月前半は梅雨もありますので、この影響も合わさって日射量が大きく下がります。

仙台平野も大きくやませの影響を受けますので、これが主な原因となり、上のグラフのように7月の日射量が低くなります。

やませは奥羽山脈を越えた後は日本海側で乾燥した風として、吹き下ろすので、 同じ東北地方でも、秋田など日本海側は、気温が高く、日射量も大きくなります(フェーン現象と呼ばれます)。